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逆光の写真をスマホだけで明るく補正する方法

京都プラチナコレクション2019の会場、京都国際交流会館特別会議室。大きな窓から見える京都の風景とファッションがコラボする瞬間も楽しんでいただけたのではないかと思います。

ただ、光が燦々と降り注ぐ反面、「逆光で写真が真っ黒になっちゃった!」という声がありました。せっかく撮った写真を家族やお友だちに送りたかったのに、それでは残念ですよね。

そこで、スマホで簡単に黒っぽい写真を明るく修正できる方法をまとめました。今回に限らず、逆光で失敗した写真に使えるテクニックですので、ぜひ活用してくださいね。

補正次第でこんなに変わる!

どのくらい変わるかというと、このくらい変わります。モデルは新長田のアイドル、鉄人28号さん(公開の美術の著作物等の利用(第46条))


写真としての精度的には多少アレですが、黒いシルエットだったのが、ボディのパーツやその色み、質感がわかるようになりました。スマホの標準機能でできますよ。

iPhoneは標準アプリ『写真』の編集機能を使用

iPhoneユーザーなら、標準アプリ『写真』の編集機能を使います。
iOSは12.4.1。機種はiPhoneXRです。お使いの機種やOSのバージョンによっては、見え方が異なることがあります。

1.  まずは、画面右上の「編集」をタップ。




2.  次に画面下の右から2つめのつまみのアイコンをタップします。



3.  出てきたメニューから「ライト」をタップ。

4.  「ライト」の詳細メニューが出てきます。「明るさ」を選択。



5.  明るさの調整モード画面です。スライドを右にスライドすると明るく、左にスライドすると暗くなります。




6.  鉄人のボディの色味がわかりますね。これだけでもかなり明るく補正できました。さらに細かく調整したい場合は、画面右下の横棒が3本重なったマークをタップします。



7.  「ライト」の詳細メニューが出てきます。さらに明るくしたい場合は、「ブリリアンス」「シャドウ」を調整します。



8.  ただし、明るさを上げすぎると、もともと明るかった部分が白く飛んでしまうことがあります。そんなときは、「露出」と「ハイライト」を下げてみてください。



9.  明るくなったけど、全体に色が浅い感じが気になる場合は、つまみアイコンの左隣のベン図のアイコンをタップ。



10.  カラーフィルターのメニューから「ビビッド」を適用すると、色が鮮やかになりました。実物の色味に近くなってきました。カラーフィルターは数種類あるので、ふさわしいものを選んでください。



11.  このステップは、あくまで一例です。全体的に画面が暗い場合は「露出」を上げた方が効果的なケースもあります。写真の状態によって適切な調整方法は異なるので、上記を参考に試してみてください。


Androidは、『Googleフォト』を使用

Androidの場合は、標準でインストールされている『Googleフォト』を使います。

1.   画面下の調整バーのアイコンをタップ。




2.  もう一度、同じアイコンをタップします。




3. 上にある「明るさ」のバーを右にスライドすると、明るくなります。



4.  さらに細かく調整したい場合は、バーの横にある「レ」をタップして、詳細メニューを開きます。画面を見ながらスライドを調整します。
全体を明るくするには「露出」を、暗い部分を明るくするには「ホワイト」「シャドウ」「ブラック」を上下させます。



5.  カラーのバー横の「レ」をタップすると詳細メニューが出ます。色の鮮やかさなどを調整したい場合に使います。
より鮮やかにしたい場合は「彩度」のバーを右寄りに、色に黄みを足したい場合は「色温度」のバーを右に。左にすると、青みがプラスされます。「色合い」は、右にすると赤み、左にすると緑みが足されます。



6.  空の青みも出てきました。『Googleフォト』はiPhoneにもアプリがあります。『写真』より操作がシンプルなので、iPhoneユーザーでも「なるべく簡単にすませたい」方は、こちらを使ってもいいですね。


加工しても写真のサイズが小さくならない『Snapseed』

最後に、写真アプリも1つ紹介しておきます。

わたしがいちばんよく使う写真アプリはGoogle製の『Snapseed』です。11種類のフィルターと28種類のツールを備えた高機能アプリですが、なんと無料。

女性の間では、さまざまな美肌加工アプリが人気ですね。一見、肌はツルンツルンにきれいに仕上がりますが、保存の際には解像度が落ち、画質が劣化していることが多いのです。画像のサイズが小さくなると、メールやメッセンジャーに添付して送ったり、SNSにアップするには軽くていいのですが、ブログなどに大きく使おうとすると、画像が荒れていて使い物にならなかったりします。

『Snapseed』の優秀なところは、加工しても画像のサイズが小さくならないこと(=解像度が落ちない)。とはいえ、画像修正は、よく使われるJPEG形式の画像データの場合、加工修正を繰り返して上書き保存するたびに画質が劣化していきます。今回紹介しているような修正は、作業の途中でちょこちょこ保存しないで一気にすませるのがコツです。

『Snapseed』で逆光を補正するには、「ツール」から「画像調整」を選び、「明るさ」や「アンビアンス」の数値を調整していきます。ただ、それだと写真全体を補正することになるなので、『写真』や『Googleフォト』と大きくは変わりません。『Snapseed』のおもしろいところは、部分補正ができることで、そのやり方を紹介します。


1.  画像を開き、画面下のツールを選択。




2.  「ブラシ」をタップします。




3.  「露出」を選びます。



4.  上向きの矢印(↑)をタップして「+1」まで露出を上げます。 

 


5.  画面の中で明るくしたい部分を指でなぞっていきます。この場合は、鉄人全体を明るくしたいので、鉄人を指でなぞります。




6.   画面下の目のアイコンをタップすると、指でなぞられた(修正がほどこされる)部分が赤くなっていることがわかります。目のアイコンをもう一度タップすると、赤い部分は見えなくなります。




7.  背景になじませるため、下向きの矢印(↓)をタップして、露出を「+0.7」に変更し、画面全体を指でなぞります。
全体に明るくなりました。元の写真の調子をで、被写体がある程度、明るくなればいい場合は、ここで終了して保存してもOKです。




8.  もう少し鉄人の色みやボディの質感を出したい場合は、次のステップに進みます。
画面下の「効果」をタップ。




9.  フィルタの中から「ブライト2」をタップして選びます。フィルタの強さを調整するには、画面上のスライダーを右に寄せると強く、左に寄せると弱くなります。フィルタの強さは「+90」に設定しましたが、ここは好みで構いません。鉄人のボディの色ははっきり出ますが、もともとあった空や雲の変化はなくなってフラットになっていきます。環境を生かすのか、被写体を際立たせたいのか、修正する前に決めておきましょう。




10.  鉄人のボディのツヤ感を出したい場合は、「ツール」の中の「グラマーグロウ」という機能を使います。




11.  好みに合わせて調整します。モードは「4」で「グロー+57」くらい。




12.  個人的にオリジナルはさわりたくないので、わたしは「コピーを保存」を選択しています。データが増えるとストレージの容量が気になる方は「保存」でも「エクスポート」でも構いません。



ということで、ひと手間かけると、逆光の写真も、被写体の色味を再現することができます。


順光で撮影したような「カリッ」とした仕上がりにはなりませんが、全体に明るくすることは可能です。夕方と朝ほど印象が違いますね。

モデルさんの写真で検証

京都プラチナコレクションでは2番目に登場されたモデルさん、西川千恵さんに了承を得て、逆光で撮影された写真を補正してみました。動画からのスクリーンショットの上、引き気味なので、残念ながらお顔は鮮明ではありません。でも、室内のあたたかみのある照明や洋服の色柄ははっきりわかりますね。

もし、あなたのスマホにも「真っ黒になっちゃった!」写真があれば、こんなふうに対処してみてください。


逆光は写真撮影に向かないと思い込んでおられる方が多いですが、じつはプロは「あえて逆光」を活かして、美しい写真を撮ります。スマホでも美肌加工アプリなんて使わなくても、撮りっぱなしで1発OKの美肌を撮れます。
じつは逆光こそ「天然の美肌加工アプリ」なんですよ。

一眼レフを持っていなくても大丈夫。スマホでも簡単な調整で、逆光を活かした撮影については後日、別記事で紹介します。


では、本日もアドバンストな1日を。

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