人生は、クリエイティブ・ディレクション:50代からの「おしゃれの学校」

雑誌に掲載されるのに、掲載料や取材費はかかるのか?ー記事広告と取材商法

友人から相談を受けました。

「○○出版から委託を受けて、雑誌『○○』の『○○コーナー』制作と編集しております、広告代理店△△の担当者の××です。このたびは○月号で○○特集を組むため、専門家のひとりとしてあなたさまをご紹介させていただきたく、お電話を差し上げました」

こんな電話がかかってきたそうです。
個人事業主やフリーランスなら舞い上がっちゃいますよね。
ついにわたしも活動を認められたのか、って。

でもね、その電話をよく聞いていると。
掲載にあたっての条件とか、いつ、どこで取材するとか、あたかもすぐに取材が始まるような話を散々してから、こう言われたそうです。

「掲載にあたり○○万円が必要です」


うちにもこういう電話がかかってきたことがあります。

「雑誌の取材って掲載料や取材費が必要なの?」
「相場がわからないから判断できない、どうすればいいの?」

と思っておられるなら、この記事を読んでから判断してください。
この記事は、かつて制作会社で雑誌広告や取材記事を寄稿した経験から書いています。


結論からいうと、出版社などから取材の依頼があった場合は、通常お金はかかりません。
なのに取材費や掲載料を提示されたら、それは取材ではなく広告です。

このケース、2つのことが考えられます。

ひとつは「記事広告」の掲載依頼
もうひとつは最近増えている「取材商法」です。




記事広告とは

記事広告とは、取材という形式を借りた宣伝広告です。

商業誌は基本的に広告で成り立っています。
ここに女性誌(月刊)がありますが、全266ページ中、45ページが純広告(誰が見ても広告とわかるもの)。

さらに記事広告(記事広)、ペイドパブリシティ(ペイパブ)、パブ広などと呼ばれる掲載される側がお金を払って制作してもらう広告があります。
これらは一見、ふつうの記事のように見えます。

こうした形式をとるのは、ズバリ広告だとセールス臭がするのに対し、記事のようなスタイルだと第三者的な印象を与えられるためです。

記事内に「広告」と明記しているケースもあります。
目を凝らして見ないとわからないくらい、小さかったりしますけど。


出版社側にとっては、掲載料(広告料)が入ります。
出版社の広告収入は減少傾向なので、記事広告は雑誌の生命線。

ちなみにさきほどの雑誌では266ページ中、記事広告とはっきりわかるものは11ページありました。
なぜわかるかというと、タイトルが目次に掲載されていないからです。

つまり266ページの本文中、広告は56ページ。
4/1近くが広告で占められているわけです。
さらに8ページの別冊付録が1冊丸ごと企業とのタイアップ。

このくらいのボリュームは、女性誌の広告としては平均的というより、このくらい広告がなければ月刊誌1冊が成立しません。

よいわるいではなく、そういうものだということです。
つまり、お金を払って雑誌に載せてもらうことは、ふつうにあるわけです。


…ここまでよろしいでしょうか。

取材商法

こちらの場合、記事広告との違いは「取材者に著名人を使う」ことです。
タレントや元スポーツ選手の○○さんを行かせます、ついては肖像権や取材費として費用が発生するというもの。

また日程も先方の指定。
取材枠に限りがあり、すぐ返事しなければこの話はなし。


記事広告の営業電話は、広告代理店や系列の編集プロダクションからかかってきます。
社名を知らなくても、雑誌や出版社名は誰でも知っているところです。

取材商法だと、掲載される雑誌やweb媒体はマイナーです。
わたしの場合、元スポーツ選手で費用は8万円、掲載スペースはA4 1/2でした。

記事広告の掲載料を知っていると、この価格はリーズナブルです。
その記事を自分のHPに載せたり、チラシなどに転用するのもOK。

掲載するwebに自社へのリンクも張られるそうです。
中小企業の経営者で、そのタレントのファンなら安いかもしれません。

そう、雑誌に掲載されるというより、有名人に取材されたことを楽しむために、その値段が「安い」と思えたらいいのかもしれません。

つまり価値観によるわけです。

問題は「取材」と言いながら、こちらから問いただすまで費用が発生することを言わなかったこと。
もうひとつは即答を求められたことです。



どう判断するか

わたしはもともと広告屋なので、広告には肯定的です。

記事広告を制作した経験もあります。

事業を拡大するためには広告費は必須です。

自戒をこめて書きますが、主催者のフォローが薄い高額セミナーや高額塾に参加するくらいなら、その半額くらいの広告費をかけたほうが集客できるかもしれません。

ただし雑誌やwebに掲載されただけでは必ずしも集客にはつながりません。

その媒体が「あなたの顧客層」に合っているか。
その媒体の影響力はどうか。
来てほしい顧客に刺さる記事になるか(記事広告はキホン発信者目線)。
掲載されたことをマメにアピールできるか。

…そうしたことから費用対効果を考えてください。


広告料は雑誌ごとに、どのページにどのくらいの大きさで掲載されるかによって異なります。
カラー(4C)かモノクロ(1C)かでも異なります。
広告代理店の担当者の頑張りによっても変わります(笑)。

ちなみにこちらに広告代理店・堀越のサイトに広告料金の一覧表があります。
あくまで参考としてご覧ください


起業初期や副業では、お金をかける余裕がないかもしれません。
でも、いつまでも無料にこだわるとビジネスの成長を妨げることにもなりかねません。

広告を掲載するなら、あなたのビジネスの成長度がどのくらいか。
広告に投資できる資金がどのくらいあるか。
広告を打って対応できないくらい反応があったらどうするか。
逆に広告を打って反応がなかった場合、どうするか。

といったことをしっかりシミュレーションして、よく考えてから判断してください。
ちなみにわたしの判断基準については以下のとおりです。

【記事広告】
はっきりと最初から「広告」出しませんかといわれたら、条件を聞いて返事します。
つまり、先方は営業ですから、こっちもビジネスとして判断します。

【取材商法】
やり方が自分のポリシーと合わないので断っています。
最初から「広告」と言ってもらえれば、取材してくれるタレントと値段によっては一考の余地ありですが、ギリギリまで広告であることを言わないやり方が嫌いです。
応じても仕事を進めていくうちにトラブルになりそうで。

フリーランスになってよかったことのひとつは、自分のポリシーと合わないことは堂々と断れることです。
そこはストレスがなくなりました。

お金をかけずに雑誌に載る方法

誤解しないでほしいのですが、お金がかからない「取材」がよくて、「広告」がダメなのではありません。
「広告」をたくさん出している企業は、よく「取材」もされています。

相乗効果があるのです。
残念ながら、大きな企業と違い、個人やフリーランスは黙っていたら取材されることはまずありません。
取材されるように働きかける必要があるのです。

起業初期で資金に余裕がなければ、新聞社、放送局や出版社などにニュースリリースを送ってアプローチします。

これなら掲載料はかかりません。
もちろん配信サービスを使えば費用はかかりますが、自分から記者クラブに持ち込んだり、メディアに送付すれば、交通費と通信費くらいですみます。
ただ、広告も取材も1回出ただけでは「いい思い出」でおしまいです。

継続して取り上げられたり、広告出稿できるようになるには、中・長期的に考えて取り組む必要があります。


「このチャンスに乗らなきゃ!」と、なけなしのお金を1回きりの広告に投入するのは考えもの。
いや、最後の最後はそれをネタにしてブログに書く、セミナーで教えるなど、いくらでも回収方法はあります。

フリーランスはそのくらいのたくましさがないとね。


では、本日もアドバンストな1日を。


※この記事は2017 年10月12日にアップしたものを2019年7月時点の情報を加えて修正したものです。

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