やりたいことがありすぎて、なに屋かわからないあなたへ

同じくらい超レアな人なのに、メダリストになるよりも、3つの分野でそれぞれ「100人に1人」になるほうが、はるかに難易度は低い。3つの分野にそれぞれ1万時間ずつ、時間と労力をかけさえすればいいのですから。
—藤原和博(『藤原和博の必ず食える1%の人になる方法』より)

 

「やりたいことがたくさんあって、なんの専門家なのか言い切れない」

「資格をたくさん持っていて、どれも器用にこなせるけれどみんな中途半端」

「15年、パーソナルトレーナーをやってきて、副業でスタイリストをするのは反則?」

 

そういうひとが起業塾なんかに行くと、だいたいこう言われます。

 

「強みを明確にしろ」

「専門をひとつに絞り込んで、それ以外はすべて捨てろ」

「器用では稼げない、まさに器用貧乏」

 

langll / Pixabay

 

1点集中だけが成功への道なのか

あれこれやりたいひとは、ひとつの道を極めた講師やコンサルに意見を聞くと、ヤル気を木っ端みじんに砕かれて帰途につくことになります、お金を払ったのに…

ええ、わかりますよ、わたしがそうでしたから。

 

専門性が明確だと仕事を頼みやすいので、成果が早く出るんです。

ほかを切り捨てれば、いやでも覚悟が決まるしね。

コンサルタントや講師は、キホン自分が成功した方法を教えます。

 

1 点集中は、ビジネスの王道。

「あれこれ手を出すな」というのは、転ばぬ先の杖であり、親切心なんです。

だから、ひとつに絞れるなら絞ったほうがいい。

 

じゃあ「スタイリストになりたいけど、前職を活かしたいし、新たにメイクも勉強したい」では、ダメなのか。

長い話になるので、結論を書きます。

 

ダメじゃない!!

 

でも、あれこれするとチカラが分散するので、成果が出るまで時間がかかるんです。

好きなことをやりたいけど、食べるために働かなければならない—。

そういう状況になると、精神的に追いつめられて質の高い仕事をするのが難しくなります。

なので、成果が出るまでに資金が底をつかないように注意する必要があるんです。

 

なにしろ「全部やる!」と決めるのは、「ひとつに絞る」というアドバイスを捨てることでもあります。

それはそれで覚悟なのよ。

 

一方で、世のなかにはマルチタレントで成功してるひともいます。

マルチタレントには2種類あるんですね。

ひとつは、1点集中型で成功して、後に間口をひろげていくタイプ。

みうらじゅんさんみたいに漫画家、イラストレーターとして成功してから音楽やったり、エッセイを書いたりするみたいな。

もともと多彩なひとなんですよね。

一度、本人のブランドができてしまったら、なにをやっても成立してしまう。

それが従来型のマルチタレントです。

もうひとつは、かさこ塾の笠原崇寛さんのように、新職種・カメライター(カメラマン×ライター)という、ワザのかけあわせで成功するタイプ。

こちらは、これからの時代のマルチタレントなありかたです。

 

誰だって、「1%の人」になれる

リクルート出身で、都内では義務教育初の民間出身校長になった藤原和博さんの『藤原和博の必ず食える1%の人になる方法』には、普通の人がスキルをかけあわせて「レアな人」になる条件と方法が紹介されています。

藤原さんがいうところの「レアな人」の基準とは、1%の人。

つまり1/100ですね。

これがプロとしてのスタートライン。

 

1/100のレアさとは、だいたい雑居ビルにひとりくらいの割合だそうです。

ちなみにオリンピックのメダリストは、1/100万。

ノーベル賞受賞者は、1/1000万とか。

 

専門性を深めて1/100万の人になろうとすれば、それこそオリンピックでメダルを獲るくらいの才能と努力と運が必要でしょう。

でも、藤原さんによれば、普通の人だって1/100万の超レアな人になれる可能性があるんですね。

 

スキルとスキルのかけ算で「超レアな人」になる

たとえば20代のうちに、ある分野のスキルを身につけて、1/100になったとします。

30代で別のスキルを身につければ、1/100×1/100=1/1万に。

40代でさらに別のスキルを身につければ、1/100×1/100×1/100で1/100万と、メダリスト並みの希少性を得られるわけですね。

 

ひとつの分野をマスターするには、おおむね1万時間以上の練習量が必要といわれています(マルコム・グラッドウェル『天才!成功する人々の法則』より)。

1万時間とは、毎日8時間なら約3年半、平日5時間なら約10年に相当します。

なので、20〜30代で営業とプレゼン、47歳からの5年間を教育に費やした藤原さんは、営業×プレゼン×教育で1/100万の超レアな人というわけ。

 

かさこさんも編集プロダクションに勤務した12年間でカメラマン×ライター×編集をこなしながら、ブロガーとしての活動も同時進行でつづけてきた、超レアな人。

 

わたしも30年、クリエイティブ業界にいて、ディレクターになるまでにデザイン、コピー、写真撮影を経験。

その経験をかけあわせて「パーソナルブック」っていう新しい商品ができました(これについてはまた後日)。

わたしが「1点集中型」なら、うまれなかった商品です。

だから「かけ算」でいこうと決めることができました。

 

 

つまり、あれもこれもしたいひとは、すでに1万時間に達しているスキルを軸に、ほかのスキルをかけ算する。

たとえばパーソナルトレーナーなら、ショッピング同行でウェアを購入、そのままジムでコーディネートアドバイス&トレーニング、ってメニューをつくれるかも。

…キレイになれそうでしょ?

 

10年後も生き残る人になる

とはいえ、1/100になれば必ず食えるのか。

本にある「1/100になるための条件」にも多少のツッコミどころを感じますが、スキルのかけ算でオンリーワンをめざそうという発想は、ひとつのスキルだけでは生き残りが難しくなってきているこの時代、新たな可能性を感じます。

 

GaborGulyas / Pixabay

 

一昨年10月、オックスフォード大学のマイケル・A・オズボーン准教授とカール・ベネディクト・フレイ博士が、「今後10~20年の間に、約47%の仕事が自動化される可能性が高い」というデータを発表して話題になりました。

わたしが社会人になった30数年前とくらべても、すでになくなった仕事がいくつか思い浮かびます。

一方で、ライフオーガナイザーやネイルアーチスト、パーソナルスタイリストは、30年前(の日本)にはありませんでした。

 

将来、いまある仕事の半分がなくなるかわりに、新しい仕事がうまれているでしょう。

それは、既存と既存のかけあわせかもしれないし、既存の再定義かもしれません。

 

ISCA(国際スタイリングカウンセラー協会)のスタイリングカウンセラー®認定講座は、もともと「スタイリスト×心理カウンセラー」というスキルのかけ算です。

ファッションも心理学も膨大な知識と情報の集積。

スタイリストをめざすなら、ファッションの幅広い知識を身につけながら、あなたならではの「かけあわせ」を見つけてください。

それが独自の「強み」になるでしょう。

 

では、本日もアドバンストな一日を。

   

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