ひさしぶりに取材の仕事が入りました。

いわゆるインタビュアーやライターの仕事をしてなくても、取材力というか“聞く力”は、コーチ、コンサル、セミナー業には必須です。

たとえば、先日の「一流講師の会」のように、対談形式のセミナーは、話をリードする側に「聞く力」があるから成立します。

 

こんなときの「聞く力」のヒントも、じつはレッドカーペットにあったりします。

日本ではあまり放送されませんが、アメリカではオスカーやエミー賞など大きな授賞式の前後に、プレショーとポストショーが放映されます。

プレショーはレッドカーペットの紹介、ポストショーは受賞者の共同記者会見がメインの番組です。

 

レッドカーペットラヴァーには、プレショーのほうが、授賞式より美味しい。

とはいえレッドカーペットに登場するセレブを90~120分にわたって延々写すだけでは番組になりません。

そこで活躍するのが、レッドカーペット・レポーター。

次々とセレブを捕まえ、「いまいちばん視聴者が知りたいこと」をズバリ聞く。

 

なにしろレッドカーペットで長時間取材すると、交通渋滞が起こります。

かんじんの授賞式の開幕に間に合わないなんてことになりますよね。

しかもレッドカーペットには次から次へと大物が登場します。

トム・ハンクスと長話して、アンジーとブラピ夫婦に話を聞けなかったら、来年は担当を外されるでしょう。

 

レッドカーペットの名物レポーターといえば、亡くなったジョーン・リヴァースがいちばんに思い浮かびます。

コメディエンヌの草分けだけあって、聞くだけでなくオチをつけるのもうまかった。

そんなジョーンに学ぶ、インタビューの極意とは・・・

 

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1.質問は短く

時間がないので、とにかく質問は短く、シンプルに。

前ふりに時間をかけず、ズバッと聞く。

「ドレスのデザイナーは?」

「ダイヤモンドはハリー・ウィンストン?」

オープン・クエスチョン(相手に自由に答えさせる)とクローズド・クエスチョン(はい、いいえ/AかBかの選択で答える)をうまく取り混ぜて。

 

2. 花をもたせる

やはり主役はセレブ。

ジョーンはさりげなくほめるのもうまかったので、多くの人に愛されました。

「素敵ね、ちょっと後ろも見せて」

「年々、洗練されてくるのねぇ。同世代としてうれしいわ」

ほめられると、いい気分になって、答えやすい。

日頃、毒舌キャラだけに的を射たほめことばはかえって沁みます。

ギャップが生きるんですね。

ほめことばをスパッと言い切るところも気持ちがよかった。

 

3.事前準備はしっかりと

誰がどこのドレスを着るか、当然ながらリサーチをしておく。

たまに誰かと色やデザインがカブって直前に変更になることも。

そんなネタも仕入れて臨むので、

「あら、きょうはシャネルじゃなかったの?」

なーんて鋭いツッコミでセレブを慌てさせたり。

視聴者にとってはそういう裏話にドキドキしたりするわけです。

 

4.主導権を握る

インタビューはライブですから、予定どおりにコトは運びません。

その場その場で臨機応変に対応する柔軟さが必要です。

プレゼンターのキャメロン・ディアスと話していても、3m先に今年のオスカー候補のケイト・ブランシェットが歩いてたら、さっとカメラを切り換えるようにコメントを切り上げて別のレポーターに振る。

相手を立てつつ、主導権は与えない。

現場をリードしている感覚が、ジョーンにはつねにありました。

 

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日本ではあまり知られていませんが、アメリカではいわば黒柳徹子なみに誰もが知ってるジョーン・リヴァース。

2014年9月、声帯手術中に心肺停止となり、急逝しました。

強烈な毒舌と下ネタを吐きながら、それ以上の自虐ネタで笑いをとる。

年齢と整形を揶揄されながらも、テレビ界で女性が活躍する足がかりをつくり、尊敬もされていました。

また、レッドカーペットのレポーターとして映画ではなく「誰のドレス?」とファッションに初めて目を向けさせたのも彼女の功績。

自分だけの着眼点も、聞き手の重要な資質といえますね。

 

 

では、本日もアドバンストな一日を。

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miyuqui yamada

講師、講演家、コンサルタントなど人前に立つ人の外見と内面を装いでイメージアップする専門家。 34年間クリエイティブ業界において、アパレル、化粧品、流通大手企業をクライアントに、広告制作・販促・編集企画のディレクターとして、数百回のプレゼンと2500名以上の成功者の取材・寄稿に関わり、「勝つ人」「成功する人」の外見に興味を持つ。92〜95年、外資系化粧品会社にて2000名以上の女性にメイクとファッションのセミナーを実施。2014年STYLE&PLAN設立。自身のプレゼン、講師経験をもとに衣装を担当したクライアントがセミナー講師コンテスト入賞・優勝を続々と果たす。その勝率は8割。「セミナー講師、服装」の検索においてはGoogle検索1位。