大阪倶楽部ファサード

イスラム建築風のアーチと石柱が独特の佇まい。テント以外はほとんど建築当時のままだそう。

 

こんにちは。

パーソナル・デザイナーのやまだみゆきです。

 

大大阪(だいおおさか)時代を代表する名建築のひとつ、大阪倶楽部の一般公開に。

2ヶ月に1度開催されているもので、スライドによる座学と館内案内があります(無料)。

希望者は有料でランチ会も。

 

せっかくの機会なので、ランチ会がついたコースに参加しました。

 

以前、「センスの磨きかた〜中之島レトロ建築散策」というエントリを書きました。

大阪には美しい近代建築がたくさん残っています。

それらは「登録有形文化財」として保護されています。

 

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登録有形文化財ってwikipediaには、こう書いてあります。

登録有形文化財(とうろくゆうけいぶんかざい)は、1996年の文化財保護法改正により創設された文化財登録制度に基づき、文化財登録原簿に登録された有形文化財のことである。登録対象は当初は建造物に限られていたが、2004年の文化財保護法改正により建造物以外の有形文化財も登録対象となっている。登録物件は近代(明治以降)に建造・製作されたものが主であるが、江戸時代のものも登録対象になっている。

 

登録有形文化財は、現在全国で10,516件登録されています。

ベスト3をあげると(wikipedia)、

兵庫県 628件

大阪府 614件

長野県 492件

 

なんと兵庫、大阪がダントツのツートップなんですね。

ちなみに京都は4位、東京は9位。

 

京都は国宝や重要文化財の街なんですよね。

東京はなんといっても花の首都。

官の力が強いので、公の建築物は古いものを壊して新しいものに建て替えてしまう。

 

大阪は商人の街だから、中央公会堂も中之島図書館も取り壊しの話が出るたびに「街のシンボルを守れ!」「府の金やない、住友家の寄付や、勝手に壊すな!」と反対運動が盛り上がって、話のほうが潰れてしまいます。

兵庫は震災がありましたが、神戸が港町として発展、外国人居留地が観光資源となっているため、旧い建築の保存に熱心なのでしょう。

 

 

アート作品はたくさんあるけど、鑑賞するだけではなく実際に使用されていて、かつ最大のものといえば、やっぱり建築ですよね。

いい建築が並んでると、散歩してても気持ちがいい。

 

「美しいものをつくりたい」「後世に残したい」

 

そんな建築家の想いを感じるからだと思います。

 

ステンドグラス

西側バルコニーのステンドグラス。銅製のもので現存するのは貴重。

 

大阪倶楽部は1912 年(大正元年)設立。

現在の建物は、火事で焼失した初代にかわり、1923年(大正12年)に再建された2代めです。

 

玄関にある邪鬼(じゃき)の目には翡翠が嵌め込まれています。進駐軍が接収し、抜き取られてしまったものを復元したそうです。白黒の床タイルがアールデコっぽい。

 

設計は安井武雄。

近くにある大阪ガスビル(北館)も代表作のひとつです。

大阪倶楽部は“自由洋式”といって、南欧風あり、イスラム風ありといろんな様式がミックスされた独特のもの。

とくに梁とハンチと呼ばれる部分のデザインが部屋ごとに異なり、これを見比べるだけでも見応えがあります。

 

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大阪倶楽部は、大阪最古の会員制社交クラブ。

社交クラブとは、紳士たちが集まり、趣味や会話に興じる場のことで、16世紀ヨーロッパで誕生。

当時は、紳士たるもの淑女の前でおしゃべりするのははしたない、と考えられていたらしく、会員は男性限定。

大阪にはいまも5つ社交クラブがありますが、男性限定のクラブは「大阪倶楽部」だけ。

伝統を守ってきた、ということでしょう。

 

社員(大阪倶楽部では会員を「社員」と呼ぶ)だった実業家の加賀正太郎氏から贈られた『蘭花譜(らんかふ)』。加賀氏はニッカウヰスキー創業時の出資者のひとり。

 

と、いうことで女性は入りにくーい感じかというとそうでもなくて、3、4階は一般にも貸し出しているそうです。

4階のホールではよくコンサートがおこなわれているし、年に1度、一般参加できる講演会を開催しています。

わたしはかつて友人が「どうしてもここで披露宴をしたい」ということで、結婚パーティに招かれたことがあります。

もう四半世紀くらい前ですが。

 

ひと部屋ごとにデザインが異なります。室内にアーチがあったり、扉や腰板の装飾も違います。

 

とはいえ、特別な機会か会員の同伴がなければ中に入れません。

なので、一般公開は貴重なタイミングです。

 

4階ホール。コンサートなどがよく開催されます。結婚披露宴やパーティにも使われます。

2階の会員用食堂。壁には社員から寄贈された小磯良平の名画が並ぶ。中央の『コスチューム』はわたしも大好きな作品です(推定価格1億)。

1階撞球室。右手前のビリヤード台は英国製で加賀正太郎氏が大山崎の別送で使っていたもの寄贈。90年ものだそうです。丁寧に手入れされていました。

 

大阪倶楽部が設立された頃の社交クラブには3つのものが必要でした。

それが「大広間」「厨房のある食堂」「撞球場」だったんです。

大阪倶楽部にはもちろんすべて揃っていて、もちろんすべて現役です。

 

2階図書室

 

1、2階は会員専用。

ドレスコードがあって、ジャケットと紳士靴着用が必須だそうです。

おしゃれして訪れたい場所ですよね。

レストランやカフェで静かに会話していた会員の方もリラックスした感じのジャケパンスタイルやスーツの方でした。

 

3階談話室。ここでレクチャーを受け、ランチ会がおこなわれました。ハンチの彫刻がすごい。

ランチコースはコンソメスープ、サラダ、パン、タンシチュー、コーヒー(または紅茶)。

 

さてランチ会。

会場はレストランではなく、3階の談話室。

メインディッシュは名物の牛タンシチューでした。

会員の平均年齢は73歳ということだったので、やわらかい口あたりに納得。

 

岸本さんのお話はとてもわかりやすくて楽しかったです。定員24 名のところ22名とほぼ満席。9割近くが女性で親子やお友だちどうしで参加されている方が多かったです。このあたりの建築マップを片手の方たちも。

 

この日、レクチャーと館内を案内してくださった事務局長の岸本晴夫さんと。

写真は「どこを撮ってもOK」ということでした。

次回は一眼を持っていって本気で撮りたいと思います。

 

レトロ建築には、アヴァンギャルドとかモダンなデザインの服がとてもよくマッチします。

「クラシックは永遠に新しい」ということですよね。

 

レトロ建築をめぐるファッションイベントなども考えています。

いま、もろもろ準備中。

では、本日もアドバンストな一日を。

 

 

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miyuqui yamada

講師、講演家、コンサルタントなど人前に立つ人の外見と内面を装いでイメージアップする専門家。 34年間クリエイティブ業界において、アパレル、化粧品、流通大手企業をクライアントに、広告制作・販促・編集企画のディレクターとして、数百回のプレゼンと2500名以上の成功者の取材・寄稿に関わり、「勝つ人」「成功する人」の外見に興味を持つ。92〜95年、外資系化粧品会社にて2000名以上の女性にメイクとファッションのセミナーを実施。2014年STYLE&PLAN設立。自身のプレゼン、講師経験をもとに衣装を担当したクライアントがセミナー講師コンテスト入賞・優勝を続々と果たす。その勝率は8割。「セミナー講師、服装」の検索においてはGoogle検索1位。