天才になるには天才のフリをすればいい。

サルバドール・ダリ

 

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ポスター画像出典:www.j-cast.com

 

ダリの回顧展としては10年ぶりだそうです。

作品展数は約200点で、規模としては過去最大。

 

昨年、『マグリット展』をご紹介しました。

ダリもマグリットとおなじくシュルレアリスムを代表する画家のひとり。

作品より、ポスター画像のような独特の風貌がおなじみですよね。

 

ちなみに、上の写真、どちらか一方はルー大柴です。

そっくりということで大評判になりました。

広告代理店の担当者が「似てるかも?」ということで起用したそうです。

ダリは作品にふたつの意味をもたせたり、だまし絵を取り入れたりしています。

展覧会ポスターからして、それっぽい。

 

“天才”をセルフプロデュース

この『ダリ展』ですが、セルフプロデュースを考えるうえで興味深い点がありました。

若い頃のダリって、めちゃイケメンなんですよ、ふつうに。

 

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画像出典:wikipedia Salvador Dalí, 29 November 1939,Carl Van Vechten and one more author – Van Vechten Collection at Library of Congress

 

1930〜50年代に活躍したハリウッドスターのタイロン・パワー(代表作は『愛情物語』『情婦』)にちょっと似てる。

 

今回、その当時というか初期の作品がかなり展示されています。

これらは“ダリ以前”といっていいもので、キュービズムの影響が濃厚な作品も。

ジョルジュ・ブラックかと思うほど似てるのもある。

 

だいたい若い頃の作品はというと印象派風あり、フォービスム風あり、タンギーっぽいの、ミロっぽいのなど、当時のトレンドを片っ端から真似してます。

つまり、ダリほどのアーティストでも自分の作風が確立される以前は、「???」だったりするんですね。

 

ダリは奇才とか天才とかいわれます。

奇行も有名です。

ただ、冒頭に引用したことばどおり、天才というより天才のイメージを演じきった、という気がします。

 

会場の京都市美術館。1933年開館、本館の設計は前田健二郎。西洋建築と日本の伝統が融合した美しさ。

 

ピカソは、幼少期から抜群のデッサン力がありましたし、画風には誰にも似ていない強烈な個性がありました。

生涯にわたって何度もタッチを変えますが、いつだってピカソだとわかります。

そういうのが正真正銘の天才です。

 

ダリのユニークなところは、マルチタレントの部分です。

絵画にとどまらず、ルイス・ブニュエルと映画を撮ったり、ジュエリーや衣装デザインに関わったり、写真を撮ったり。

古典的な作品を自分流の解釈で新しいイメージを与えたり。

基本的に新しいことが好き。

だから若い頃は流行ものに次々と手を出したんじゃないか。

 

生い立ちからして変わったひとなんですが、奇行と呼ばれる行動はじつはパフォーマンスだったともいわれています。

スタイルが明確になってからは、それにみあった行動をとりました。

イケメンであることも捨てた。

自分の見せかたがうまいというか、セルフプロデュース力に長けてたんですね。

 

個人的には、ダリの最高傑作は彼自身の生涯で、ダリもそうあろうとしたのではないかという気がしています。

 

それを象徴するのが、ダリの故郷・スペインのフィゲラスにあるダリ劇場美術館。

今回はここからも多数出品されています。

建物そのものがアート。

 

juliacasado1 / Pixabay

 

まだ行ったことがないのですが、ダリと夫人のガラもここに埋葬されているせいか、ファンの聖地として美術ファンには絶大な人気を誇ります。

というかこの異様な外観、おもしろすぎます。

 

聞いたところでは館内撮影自由だそうなので、いつか行ってみたいなぁ。

 

“劇場”美術館というくらいなので、館内全体がドラマチックな仕掛けだらけなのですが、ここもそのひとつ。

 

juliacasado1 / Pixabay

 

部屋全体が女優の顔という「メイ・ウエストの部屋」。

ここのレプリカが美術展のエントランスにあって、唯一、撮影できるようになってました。

 

回顧展ですが、“柔らかい時計”に代表される、円熟期のダリっぽい作品はすくなめです。

そのぶん『不思議の国のアリス』シリーズをはじめ、60年代に入ってからの水彩画や宝飾類など、まだ実物を見ていなかった作品が充実。

時系列で活動を俯瞰できるような展示構成でした。

 

美しいものにふれるというより、日常に刺激がほしい方はどうぞ。

 

■ダリ展
・会期:2016年7月1日(金)~9月4日(日) 
・毎週月曜日休館 
・開館時間:10:00~17:00 金曜日は20:00まで。
※入場は閉館の30分まで
・会場:京都市美術館(京都)
・観覧料:一般1,600円

■9月14日(日)~12月12日(月)の期間は、国立新美術館(東京・六本木)に巡回

 

では、本日もアドバンストな一日を。

 

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miyuqui yamada

講師、講演家、コンサルタントなど人前に立つ人の外見と内面を装いでイメージアップする専門家。 34年間クリエイティブ業界において、アパレル、化粧品、流通大手企業をクライアントに、広告制作・販促・編集企画のディレクターとして、数百回のプレゼンと2500名以上の成功者の取材・寄稿に関わり、「勝つ人」「成功する人」の外見に興味を持つ。92〜95年、外資系化粧品会社にて2000名以上の女性にメイクとファッションのセミナーを実施。2014年STYLE&PLAN設立。自身のプレゼン、講師経験をもとに衣装を担当したクライアントがセミナー講師コンテスト入賞・優勝を続々と果たす。その勝率は8割。「セミナー講師、服装」の検索においてはGoogle検索1位。