一般の方はもちろん、イメージコンサルタントやパーソナルスタイリストの方に、おすすめの本をご紹介しています。

 

「本が売れない」といわれて久しいですが、毎日200冊ほどが新刊として書店に並ぶそうです。

ファッションの本も週に数冊は発刊されます。

以前はほとんどすべて買っていましたが、神戸、東北と震災を経験し、できるだけ厳選して購入するようになりました。

一時期は1万冊を数えましたが、いまは倉庫に預けてあるものを加えても、たぶん5,000冊くらい・・・たぶんですけど。

 

写真は2011年3月11日のわが家です。

この日は帰宅難民になってしまいましたが、家にいたら悲惨なことになっていたと思う。

(熊本の震災で被災されたみなさまにお見舞い申し上げます。余震がつづいております。どうぞお気をつけください)

 

 

厳選された服の適正量はどのくらいか

スタイリスト・山本あきこさんの新刊は、いつかわたし自身が「書きたいな」と思っていたテーマでした。

正直、「ヤラレター」と思いました。

 

断捨離が浸透し、最近ではミニマリストという言葉が注目されているように、たくさん持つより、自分にとって価値あるものを数少なく持って大切にしたいと思うひとが増えているようです。

それはわかったけど、じゃあどのくらいが「価値あるものを数少なく」の適正量なのか。

 

そこらへんは個人差があっていいと思うのですが、やっぱり目安がほしいと考えるのが人情なんでしょうか。

 

そこで売れたのがこの本でしたね。

10着!

というか「たった10着!」

というのがキャッチーでした。

 

でもよく読んでみると10着じゃないし、しかもファッションの本じゃないし。

今回の山本さんの本とは違う意味で「ヤラレター」と思いました。

なんと続編も翻訳されていました。

 

たしかにおなじ著者の本ではあるのですが。

「なにを」「どのくらい」を具体的に教えてくれるのは山本さんの本のほうです。

なんたってコーディネートの実例写真入りだしね。

山本さんのファイナルアンサーは「21アイテム」でした。

カジュアルにもエレガントにも偏りすぎない。

ベーシックで組み合わせやすい“ふつうの服”。

 

フランス人10着の本が売れたせいで、「10着」でコーディネートしようという本も2冊ほど出ています。

じつはわたしもワードローブ診断に伺うと、10着あれば約1ヶ月、おなじ組み合わせを1度もしないで着回すことができるとご説明します。

 

 

服は少なくできる。では、小物は・・・

仕事を中心にしたライフスタイルならそれでいい。

でも、10着というのは基本中の基本で、もうすこし彩りになるアイテムを加えていったほうが、生活のさまざまなオケージョンに対応できます。

仕事の後にどこかに寄るとか、週末にはおしゃれして出かけるとか、アウトドアでアクティブに過ごすとか。

たいていの場合、出かけるとき、女性の多くが最初に考えることは、

 

「なにを着ていこうか?」

 

ではないでしょうか。

「おでかけ」と「服」はセットなんですよね。

晴れ着やおよばれ着といった、出番のすくない服に投資して“たんすのこやし”にするより、組み合わせでいろいろなシーンに対応する服を選ぶほうが“かしこいお買い物”といえるでしょう。

 

「どう組み合わせるか」についても、この本はいろいろな可能性を提示しています。

ぶっちゃけ「小物の使いかた」ということですが。

 

ファッションの仕事をしているひとには常識ですが、「ふつうの服」をいかに素敵に見せるかは、「小物をどうアレンジするか」に負うところが大きいのです。

一般の人はそれを「センス」だと解釈していると思うのですが、小物こそ「数」で勝負みたいなところがあります。

 

基本の服は少なく、でも小物は多く。

そして「小物の活用鉄板ルール」を知っておく。

“アイテム”とその“組み合わせルール”については、現時点で「教科書」といっていい内容です。

とはいえ、服は厳選できても、小物はますます増える・・・

スタイリストなら誰でも直面する問題についての回答は本には書かれていません。

これは各自で考えないといけませんね・・・。

 

競争が激しく、メイン商品で差別化できないときは

ブックデザイン、写真やコラムのレイアウトも美しいので、コンサルタントやスタイリストがお客さまにコーディネート資料をお渡しするときの参考にもなります。

 

ファッションのプロにとって、スタイリングの提案がメイン商品(コアプロダクト)だとすれば、お渡しする資料や名刺、ブログ、そしてあなた自身の見せかたなど付帯するものや周辺情報を“ホールプロダクト”といいます。

コアプロダクトとホールプロダクトの総合力でプロは判断されます。

 

コンサルタントやスタイリストが増えてきた昨今、提供するメイン商品が似たり寄ったりであればあるほど、ホールプロダクトで差がつきます。

そういう意味で、この本こそホールプロダクトの部分がとてもすぐれた1冊になっていると感じました。

 

ちなみに編集者は、豊川月乃さんの『あっ、モデルかな?と思ったら私だった』とおなじ中野亜海さんでした。

本を購入するときは著者や出版社だけでなく、奥付で編集者をチェックしてみると意外な発見があったりします。

 

 

 

では、本日もアドバンストな一日を。

 

 

 

The following two tabs change content below.

miyuqui yamada

講師、講演家、コンサルタントなど人前に立つ人の外見と内面を装いでイメージアップする専門家。 34年間クリエイティブ業界において、アパレル、化粧品、流通大手企業をクライアントに、広告制作・販促・編集企画のディレクターとして、数百回のプレゼンと2500名以上の成功者の取材・寄稿に関わり、「勝つ人」「成功する人」の外見に興味を持つ。92〜95年、外資系化粧品会社にて2000名以上の女性にメイクとファッションのセミナーを実施。2014年STYLE&PLAN設立。自身のプレゼン、講師経験をもとに衣装を担当したクライアントがセミナー講師コンテスト入賞・優勝を続々と果たす。その勝率は8割。「セミナー講師、服装」の検索においてはGoogle検索1位。