感情を定義する言葉は非常に漠然としている。
その種の言葉の使用は鮭、物象や人間や自分自身の描写、つまり事実の忠実な描写だけにとどめたほうがよい。
—アゴタ・クリストフ
(『悪童日記』より)

 

 

こんにちは。
アドバンスト・スタイリストのやまだみゆきです。

 

 

JR大阪駅構内のブックスタジオ大阪店で、おもしろいフェアを実施中。

 

 

「BIRTHDAY BUNKO」

 

 

 

1月1日から12月31日まで、366日分の文庫本をオリジナルのブックカバーに巻いて販売するというもの。
じつは、わたしの誕生日は明日なんですが、さて、誰とおんなじなんだろうと思ってみたら・・・

 

 

書店の方に許可を得て撮影。ない本は取り寄せになるそうです。充電切れで最後の1枚でした。

 

 

・・・ない!!(笑)

 

 

書店の方によれば、ギフト需要でよく売れるらしく、10月うまれはこんなふうに抜け抜け。

 

 

じゃあ、おなじ星座はということで、さそり座を眺めてみると。

 

カミュやドストエフスキー、泉鏡花、カート・ヴォネカット・ジュニア、ミヒャエル・エンデがさそり座というのは知ってたんですが。

 

ロラン・バルト、アゴタ・クリストフ、ドン・デリーロもだった・・・

 

知らんかったわー。

 

これは濃いわー。

 

 

このフェアを企画したマルノウチ リーディング スタイルのHPによると。

 

 

自分と同じ日に生まれた著名人が、どのようなことを考え、どのような生き方をし、どのような本を書き残したのか。
気になる方は自分自身の誕生日の本を購入することもできますし、大事な人への誕生日プレゼントとしても活用できるはずです。

 

とのこと。

気になったので10月29日うまれの作家を調べてみた・・・
この日は映画や舞台関係者、ア—ティストは多いけど、作家は少ない。
でも、この人がいた!

 

フレドリック・ブラウン!

 

奇想天外な着想、抜群のユーモア感覚、この人のセンスって作家というより、広告クリエイターに近い気がする(←自分とおなじ匂い)・・・

・・・うれしい・・・

 

というわけで、ブラウンはまたどこかで探すとして、手ぶらで帰るのも残念だったので、倉庫にしまいっぱなしのこの本を手みやげに。

 

 

『悪童日記』は、軽々しく感想を書けないほど衝撃的な作品でした。

文芸作品のなかには、実験的なもの、芸術的な野心作と呼ばれるものがたくさんあります。
それらの多くは文学、哲学において挑戦的であるがゆえに難解だったりします。
この作品の特徴はいっさいの感情描写を排除していること。
一人称複数ともいえる文体ですが、とても読みやすく、とてもわかりやすい。
もってまわったような比喩とか、小難しい単語は使われていません。
それなのにこれほど読後感が複雑で深淵で、感情を激しく揺さぶる作品にはめったに出会えません。

 

未読の方には、ぜひ一読をおすすめします。

 

 

さて。
文庫本をテーマにしたブックフェアでとてもおもしろかった企画に、紀伊國屋書店がおこなった『ほんのまくら』があります。
作家と作品名を隠し、本の書き出しの部分をカバーに印刷して並べ、興味を引いたものを買うというスリリングな試みでした。

 

好きなジャンルや作家に限って読むとか、自分の意見を肯定してくれそうな本を読むのもいいのですが。

読書のおもしろさは、自分の考えとはまったく違う視点を与えてくれる点にもあります。

慣れた、心地よいテリトリーから、ちょっとはみ出す。

それがまた年を重ねるたびにカタくなっていくアタマやココロをやわらかくしておく、方法のひとつではないかと思います。

 

 

では、本日もアドバンストな一日を。

 

 

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miyuqui yamada

講師、講演家、コンサルタントなど人前に立つ人の外見と内面を装いでイメージアップする専門家。 34年間クリエイティブ業界において、アパレル、化粧品、流通大手企業をクライアントに、広告制作・販促・編集企画のディレクターとして、数百回のプレゼンと2500名以上の成功者の取材・寄稿に関わり、「勝つ人」「成功する人」の外見に興味を持つ。92〜95年、外資系化粧品会社にて2000名以上の女性にメイクとファッションのセミナーを実施。2014年STYLE&PLAN設立。自身のプレゼン、講師経験をもとに衣装を担当したクライアントがセミナー講師コンテスト入賞・優勝を続々と果たす。その勝率は8割。「セミナー講師、服装」の検索においてはGoogle検索1位。