1700年頃のパリでは、男女貴族用の服の33パーセントが、役人の職服の44%が黒でした。
—ジュード・スチュアート
(『色と意味の本』より)

 

 

こんにちは。
アドバント・スタイリストのやまだみゆきです。

 

黒は人気のある色です。
わたしも好きです。

 

ただ、黒は取り扱いに注意が必要な色でもあります。
とくにセミナー講師には、意図があって選ぶ場合以外、わたしは黒い服はおすすめしません。
とくに撮影をする場合には。

 

理由は3つあります。

 

ひとつは撮影そのものが難しいからです。

 

 

べったりと平面的に、まるで影絵のように写ってしまいがちです。
もちろん、プロであればISO感度とか露出とか調整して撮ってくれます。
それでも照明などどうしても変えられない環境の影響で限界があるときもあります。

 

プロでさえ難しい撮影を素人がうまく撮れるわけがありません。
最近は高性能のスマホの普及で、撮影した写真をカンタンすばやくSNSなどにアップできるようになりました。
それは講師にとってもうれしいし、ありがたいことですが、黒い服の場合、えてして残念なことになりがちです。

 

 

もうひとつは、太って見えるからです。

え、黒ってしまって見えるんじゃないの、と思いますか。

 

そうですね、
厳密には“重く見える”です。

ここに100トンの重りがあります。
ひとつは黒で、ひとつは白。

 

どちらが重く見えますか。

 

 

黒が重そうですよね。

 

黒1色でも素材を変えると平面感は多少免れますが、2色づかいのほうがインパクトあります。スーツよりアンサンブル風に着ると縦長効果で背も高く見えます。

 

ある調査によれば、白に比べ、黒は1.8倍重く感じるそうです。

つまり、全身を黒で固めた場合、白い服のときに比べ、体重は1.8倍に見えてるわけですね。

 

 

いまの体重に1.8を掛けたら・・・

 

 

 

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・・・まあ、怖い。

 

 

 

べったりと平面的に写りやすいうえに重量感まで。
黒は収縮色であると同時に重く見える色でもあることをどうかお忘れなく。

 

3つめは、黒が与える印象の強烈さです。

黒にはプロフェッショナルとかクール、高級感、自信、威厳といったプラス・イメージがある反面、暗さ、絶望感、暗さといったネガティブな一面も。

黒は光を反射することなく、すべての色を吸収・遮断する色です。
それだけにほかの色に比べ、潜在的な負のイメージが強烈にあるわけです。

親しみや優しさ、元気さ、健康、若々しさをテーマにお話される場合、どうしても違和感がつきまといます。

 

 

黒を着ることについては、わたし自身、反省することしきりなんです。

イメージ・コンサルタントは色を扱う仕事です。
また、お客さまを美しく輝かせてナンボな仕事です。
基本的に自分は裏方だと思っているので、お客さまとご一緒したり、コンサルするときは、自分が着ているものの色が邪魔にならないよう、そして黒子に徹するという意味で、黒を選んでいました。

 

ただ、最近は前に出て話す機会も増え、また、ショッピング・アテンダントではいっしょに写真を撮ったりするので・・・・

 

先日のセミコン大阪。9月のセミナーの告知をさせていただきました。まさか前に出ると思ってなかったので、黒子の黒だったんですが、スタッフIDのロイヤルブルーに救われました。たまたまピアスにもブルーの大きなキラキラつきだったのもラッキーでした。 撮影:かんばやしちあきさん

 

 

これはまずいでしょ!

 

黒も素材によって見えかたが違います。
セミナーのテーマによっては、黒のかっこよさを利用する方法もあります。

 

とりあえずとか、無難とかいったことで安易に黒を選ぶと違和感を与えてしまいます。
メリットよりデメリットのほうが多くないか、ちゃんと検証してから決めるべきです。

 

その際、着用して全身の写真を撮りましょう。
鏡越しでは反転しています。
正しい見えかたではないので注意してくださいね。

 

では、本日もアドバンストな一日を。

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miyuqui yamada

講師、講演家、コンサルタントなど人前に立つ人の外見と内面を装いでイメージアップする専門家。 34年間クリエイティブ業界において、アパレル、化粧品、流通大手企業をクライアントに、広告制作・販促・編集企画のディレクターとして、数百回のプレゼンと2500名以上の成功者の取材・寄稿に関わり、「勝つ人」「成功する人」の外見に興味を持つ。92〜95年、外資系化粧品会社にて2000名以上の女性にメイクとファッションのセミナーを実施。2014年STYLE&PLAN設立。自身のプレゼン、講師経験をもとに衣装を担当したクライアントがセミナー講師コンテスト入賞・優勝を続々と果たす。その勝率は8割。「セミナー講師、服装」の検索においてはGoogle検索1位。