かけがえのない人間になるには、
つねに他人と違っていることよ。
―ココ・シャネル

 

 

 

=information=
7月10日(金)、11日(土)に
第2回ファッション・ランチョンを開催します。
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おはようございます。
アドバンスト・スタイリストのやまだみゆきです。

ちょっと前に、
これから、おしゃれシニア、おしゃれマダムを対象にした
本がいろいろ出ますよ、と言いました。

 

で、さっそく最新刊の紹介です。

 

表紙に登場するマリー=フランス・コーエンさん。

彼女のスナップだけ見ていても「フランス人は10着しか服を持たない」というのは嘘っぱちなので信じないように。笑

 

パリのマダム・シックは、
NYのおしゃれマダムとは雰囲気が違います。
それはパリとNYという街の
文化風土の違いです。

 

30代の頃、パリに行ったとき、
こんなことがありました。

オルセーだったかルーブルだったかで、
日本語で館内の作品をガイドしてくださるというので、
キュレーターの方について作品を観てまわりました。

館内を巡るうちに、一緒になったひとたちと仲よくなり、
カフェでお茶することになりました。

日本人女性ばかり6、7人のグループだったと思います。
先頭を歩いていた、いちばん若い
(といってもわたしより少し年下だったので30代なかば)
彼女に向かって、ギャルソンが

 

「マダム、こちらへどうぞ」

 

と案内をしてくれました。
表通りがよく見える、わりといい席だったと思うのですが、
彼女は不機嫌です。

 

「あのギャルソン、わたしをマダムって言った!
そんなに老けて見える?
まだマドモアゼルなのに!」

 

そのとき、キュレーターの方がこんなふうに言いました。

 

「フランスで“マダム”と呼ばれたら、
おとなの女性として
認められたってことだから、
もっと喜ばなきゃ」

 

じつは“マドモアゼル”は、日本語だと
“お嬢ちゃん”くらいのニュアンスなんだそうです。

日本人は若く見えるので、
キュレーターさんもけっこうな年齢まで
“マドモアゼル”と呼ばれたとか。

 

「結婚もしてるし、ある店で
『マダムよ』って言ったら、平謝りされたの。

めったに謝らないフランス人が素直に謝るくらい、
“マダム”って格が上なんだなって思ったわ」

 

不機嫌そうだった彼女もこの説明ですっかり気をとりなおし、
帰りにはチップを弾んでいた様子。

 

アメリカン・カルチャーの中心は若者ですが、
ヨーロッパ文化をつくっているのは大人です。
とりわけフランスの場合は長く続いた階級制度と
そこからの解放という歴史が
徹底した個人主義という
独特の風土をつくったように感じます。
また、年齢にかかわらず、「女である」ことが
重要なアイデンティティになっていること。

 

この写真集に登場するマダムたちこそ、
そんな筋金入りのパリジェンヌ。

 

ファッションもすてきですが、
巻末のインテリアスナップが、
この種の本になかった新しい切り口です。

フランス人は
“選ばれた上質なもの”を“数少なく持つ”みたいな
妙な定説がありますが、
前半はともかく後半はあまり信じていません。
ヨーロッパのひとは古いものをとても大切にするからです。
むしろ散らかしても美しいことや
整然としているのに威圧感を与えないセンスに敬服します。

 

インテリアに興味がある方も
楽しんでいただける一冊です。

 

では、本日もアドバンストな一日を。

 

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miyuqui yamada

講師、講演家、コンサルタントなど人前に立つ人の外見と内面を装いでイメージアップする専門家。 34年間クリエイティブ業界において、アパレル、化粧品、流通大手企業をクライアントに、広告制作・販促・編集企画のディレクターとして、数百回のプレゼンと2500名以上の成功者の取材・寄稿に関わり、「勝つ人」「成功する人」の外見に興味を持つ。92〜95年、外資系化粧品会社にて2000名以上の女性にメイクとファッションのセミナーを実施。2014年STYLE&PLAN設立。自身のプレゼン、講師経験をもとに衣装を担当したクライアントがセミナー講師コンテスト入賞・優勝を続々と果たす。その勝率は8割。「セミナー講師、服装」の検索においてはGoogle検索1位。